遺伝子検査

恐竜さえいなければ、人間はもっともっと長生きできた?

恐竜が人の寿命を短くした?

恐竜の長きにわたる地球の支配は、人間の寿命に関する遺伝子の傾向も変化させた

 かつて地球を支配したといわれる恐竜。ティラノサウルス・レックス(Tyrannosaurus rex)、スピノサウルス(Spinosaurus)、アルバートサウルス(Albertosaurus)、これらの恐竜は有名なハリウッド映画にも出演して、誰もが一度は名前を聞いたことがあると思います。
 最近の遺伝子研究から、1億年以上にわたる恐竜たちの支配によって、多くの爬虫類に見られる長寿に関わる遺伝的な特徴が人間の起源となった哺乳類から消えてしまった可能性があることがわかりました[1]

長寿のボトルネック

 現在、哺乳類がこの地球における代表的な生物であり、支配的ともいえるほどの個体数と、多種多様な動物たちが存在しています。この哺乳類の中で、人間の寿命は80年。これは哺乳類の中では寿命が長い方で、人より寿命が長い動物は、一部のクジラにみられる程度です。一般的な哺乳類はそれほど長寿でもなく、小動物などは数年、犬や猫では、10~20年程度の寿命しかありません。
 しかし、爬虫類である亀には300年を超える寿命を持つ種もいますし、植物に至っては1,000年以上生きている種もあります。
著名な老化科学者、ジョアン・ペドロ・デ・マガリャエス博士によると、哺乳類が比較的短命である理由は、かつての恐竜たちが支配していた世界にあると説明しています。
 巨大な爬虫類である恐竜が1億年以上地球を支配していた時代の哺乳類は、ネズミのように小さなサイズで、寿命も短く、夜行性で、恐竜たちの陰に隠れるようにして生きていました。この哺乳類の生態が短い寿命を生んだとの見解です。この見解の詳細であるデ・マガリャエスの仮説「長寿のボトルネック」は、BioEssays誌に掲載されています。

急いで生きて、早く死ぬ

 生物の進化が、種の老化パターンを作っているというのは論理的な推測です。例えば、天敵が多く、常に捕食される側の生物であった当時の哺乳類は、長寿をもたらす遺伝的進化特性よりも、早く成長して繁殖を行い、自らの子孫を増やすことの方が、種としては有利でした。そのため、長寿をもたらす遺伝的特性は選択されなかったということです。
 また、若い頃には有利でも年を取ると有害になる遺伝子特性(拮抗的多面発現)が進化の過程で選択されることもあります。これが最大寿命と体の大きさとの正の相関をもつ要因かもしれません。

 デ・マガリャエスは、当時の哺乳類にとって「急いで生きて早く死ぬ」こそが、卓越した進化戦略だと考えました。そして、恐竜が地上を支配していた1億年以上の間で、哺乳類における長寿の特性が失われたとしています。
 これは常に新しい歯を成長させるような再生能力の欠如も含まれるかもしれません。例を挙げると、象は死因として、最後の歯をすり減らしてしまったあと、食物が摂取できなくなり、餓死で死亡することがあるように、この能力を失ったことで寿命が制限されてしまうことがあるからです。
 もう一つの例として、恐竜の時代に哺乳類が失った能力には、フォトリアーゼDNA保護システムがあります。フォトリアーゼは紫外線などで損傷したDNAを修復する酵素です。
 まだ憶測の域を出ませんが、初期の哺乳類は夜行性であったため、進化の過程でこの特殊な防御能力を失ったのかもしれません。

鳥類や爬虫類には長寿のボトルネックがない

鳥類と爬虫類は人と違い長寿に関する遺伝的傾向を持ちます

 爬虫類の中には、ガラパゴスゾウガメのように、推定最大寿命が200年に近い種もいます。爬虫類の多くは老化が非常に遅く[2]哺乳類と違い死亡率は年齢と共に増加しません(人間では約8年ごとに死亡率が倍増します)。また一部の種は、生涯にわたり繁殖能力を持ち、成長し続けます。
 哺乳類では、ハダカデバネズミだけが、老化が非常に遅い特性を持っていると考えられていましたが、最近の研究では、彼らも老化の兆候を示し、エピジェネティックな老化が起きることが明らかになっています[3]

 哺乳類が短命であるもう一つの理由は、哺乳類が温血動物であることも理由のひとつと考えられています。つまり、爬虫類や両生類と違い、温血であることが老化のプロセスを加速させているという考え方ですが、マガリャエスは、恐竜直系の子孫である鳥類が温血動物であり、しかも小さな体で非常に多くのエネルギーを消費する生活を送っている割には長寿であることを指摘しています。

 地上から恐竜が絶滅し、恐竜による支配から解放された哺乳類は、一部が自らの身体を大きくするなど、多様な進化を遂げています。しかし、もっともゆっくり老化する哺乳類でも、爬虫類、鳥類、両生類の長寿命種には及びません

老化の科学

人の寿命は遺伝子検査によってある程度の傾向がわかります

 デ・マガリャエスの仮説は、老化の科学へすぐに影響を与える研究ではないかもしれませんが、哺乳類、特に人間の寿命について理解するのに役立つかもしれません。例えば、デ・マガリャエス言及したフォトリアーゼDNA保護システムは、遺伝子組み換えマウスを使った研究により発見された[4]ように、老化科学の最先端は、他の生物にみられる長寿を促進するメカニズムを人間に適応させることが基本だからです

 この分野のエキサイティングな研究は、ヴェラ・ゴルブノヴァやアシュリー・ゼンダーとのインタビューで取材され、バーミンガム大学の炎症と老化研究所の分子生物老化学教授であるデ・マガリャエスは、自身のアイデアについて次のように述べています。

 「『長寿のボトルネック』は、哺乳類が何百万年にもわたって老化する方法を作ってきた進化の力を解明する手助けとなるかもしれません。私たち人間は、哺乳類でも長寿である一方で、多くの爬虫類やそのほかの動物は、生涯にわたり老化の兆候がほとんどなく、非常にゆっくりと老化します。恐竜が地上を支配していた時代の哺乳類は、食物連鎖の底辺で生きざるを得ず、約1億年もの長い間で、早く成長しすぐに繁殖することで、生き残るよう進化したと考えられます。哺乳類がその長い圧力の中で進化した老化が、私たち人間の老化のしかたに影響を与えていると提案します。」

[1] de Magalhães, J. P., (2023), The longevity bottleneck hypothesis: Could dinosaurs have shaped ageing in present-day mammals?, BioEssays.
[2] da Silva, R., Conde, D. A., Baudisch, A., & Colchero, F., (2022), Slow and negligible senescence among testudines challenges evolutionary theories of senescence., Science.
[3] Buffenstein, R. (2008), Negligible senescence in the longest living rodent, the naked mole-rat: insights from a successfully aging species., Journal of Comparative Physiology.
[4] Schul, W., Jans, J., Rijksen, Y. M., Klemann, K. H., Eker, A. P., De Wit, J., … & Van der Horst, G. T. (2002). Enhanced repair of cyclobutane pyrimidine dimers and improved UV resistance in photolyase transgenic mice., The EMBO journal.

 遺伝子検査技術は年々進化を続けており、寿命の遺伝的な傾向もわかる遺伝子検査サービスもあります。ご自身の寿命に関する遺伝的な傾向を調べてみたいのであれば、遺伝子検査を行ってみてはいかがでしょうか?

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左利きは親から引き継ぐDNAが影響している可能性

左利きについての起源に関する遺伝的な研究

左利きは、親から受け継がれた遺伝子が影響している可能性があります

 日本を含む世界中のほとんどの人は右利きであり、左利きの人は全体人口の約10%しかいません。ヨーロッパやアメリカでは左利きが多いといわれますが、それでも絶対的に右利きの人が多く、様々な生活用品や習慣も右利きの人向けであることが多くなっています。右利きと左利きの遺伝的な起源に関する研究は100年以上前から行われていますが、なぜ左利きの人が少ないのか、なぜ右利きと左利きに分かれるのか、詳しいメカニズムに関してはいまだによくわかっていません。

 左利きは環境的な要因もありますが、子供が左利きになる可能性は、両親が右利きよりも両親とも左利きのほうが高いことが調査により発見されました。
 この発見により、科学者たちは左利きに遺伝的な要素があると推測し「共通遺伝子多型」に関する大規模な研究を行い、左利きに関連する41のDNA領域と両利きに関連する7つのDNA領域を明らかにしました(Cuellar-Partidaとその共同研究者、2021)。

 これらの発見は確かに興味深いものでしたが、まだ疑問が残されました。 それは、左利きになる可能性の高いSNPと呼ばれるDNA領域が特定されただけで、どのようなメカニズムで左利きになるのかに関してはごく一部しか説明されなかったことです。

左利きにおける稀な多型の役割に関する新しい研究

科学者たちは左利きに影響があるとされる遺伝子に関する情報を収集して研究を行いました

 イギリスの科学雑誌「Nature Communications」 に発表された最新の研究(Schijvenとその同僚、2024)では、左利きにおける別の形態の遺伝子多型「稀な多型」の役割に焦点を当てた研究が発表されました。以前の研究で調査された共通遺伝子多型とは異なり、この「稀な多型」は1%未満の人にしか見られないものであったため、「稀な多型」に焦点を当てた研究を行うには非常に多くのボランティアが必要でした。

 幸いにして、科学者たちはU.K. Biobankの38,043人の左利きと313,271人の右利きのデータセットにアクセスすることができたため、エクソームシーケンシングという手法を用いて、タンパク質をコード(特定たんぱく質を作るための遺伝子の塩基配列)するゲノム、全領域の遺伝子多型に関する情報を収集して研究を行いました(Ocklenburg、2024を参照)。この研究によって、これらの遺伝子が脳や身体の形成に重要なタンパク質を生成するため、左利きの人に関連している可能性があることがわかったのです。

稀な遺伝子多型が左利きに影響する

稀な遺伝子多型「TUBB4B」が左利きに影響し、遺伝的な影響で生まれる前の、身体が作られる前から左利きになる可能性があります

 この研究により、初めてタンパク質をコードする稀な遺伝子多型「TUBB4B」が左利きに影響することが確認できました。この「TUBB4B」は微小管の構築に重要なもので、細胞に安定性を与える役割を果たします。微小管は体の左右を決定する非常に初期の人体の発生過程にも関与するものであるため、「TUBB4B」が、体の左右の区別(例: 心臓が左側にあり、肝臓が右側にある)や利き手との関連していることがわかりました。つまり、赤ちゃんの身体が作られる初期段階から遺伝的な影響を受けて左利きになることを示す発見でした。

 もしあなたが左利きで、環境的な要因により左利きとなったのか、それとも遺伝的な要因で左利きになったのかを調べたいのであれば、TUBB4Bという遺伝子のSNPと呼ばれる特定領域を調べる遺伝子検査が有効でしょう。

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    今回の認証取得にあたって構築した個人情報保護マネジメントシステム(PMS)は、日本産業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に準拠した「プライバシーマークにおける個人情報保護マネジメントシステム構築・運用指針」に基づいて運用されることになり、お客様にはこれまで以上に安心して弊社サービスを受けていただけるものと考えております。

     

    弊社は今回の認証以降も厳格な個人情報保護に努め、「世界一信頼性の高いDNA鑑定機関」を目指し取り組んでまいります。

     

    今後ともご支援とご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

    【認定年月日】2022年12月7日
    【認定番号】17004497
    【プライバシーマーク指定審査機関】一般財団法人 日本情報経済社会推進協会(JIPDEC

     

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    その食事はあなたに合っている?遺伝子検査で健康的な食生活

    遺伝子検査で健康的な食生活を

    近年、コンビニや、ファストフード、インスタント食品の普及などで簡単に食事が楽しめるようになりました。
    その反面、食事の栄養バランスの乱れやすくなり、生活習慣病を引き起こす原因となっています。

    このような環境で健康を維持するためには、自分にとって効果的な栄養素の組み合わせを判断して、食品を選ばなくてはいけません。

    今回は、遺伝子検査によって自分の身体に適した食べ物が分かるのかどうかを遺伝子と食事の関連性をふまえて解説します。

    遺伝子検査の結果を食事に活かすには、2通りのパターンから考える必要があります。

    遺伝的に自分が好む食事の傾向

    FGF21に特定の遺伝子型を持つ人は、炭水化物の摂取量が多い傾向にあります

    1つ目は、遺伝的に自分が好む食事の傾向を知ることです。
    摂取する傾向が高い食事を知ることによって、健康のための適量を知る基準となります。

    炭水化物(甘いものを含む)の摂取量には、FGF21(線維芽細胞増殖因子21)という遺伝子が関係しています。
    FGF21に特定の遺伝子型を持つ人は、炭水化物の摂取量が多い傾向があることがわかっています (参考リンク1、2)。

    炭水化物に栄養素が偏ってしまうと糖尿病発症のリスク、タンパク質などが足りないことによる内臓機能や免疫機能の低下、筋肉の低下、肌トラブルなどを引き起こす可能性があります。

    アルコールの摂取量には、ALDH2(2型アルデヒド脱水素酵素)という遺伝子が関係しています。
    ALDH2に特定の遺伝子型を持つ人は、アルコールの摂取量が多い傾向にあることがわかっています。(参考リンク3)
    飲酒量が多いと、肝障害や高血圧、脳卒中、虚血性心疾患のリスクが高まる可能性があります。

    いずれも、遺伝子のタイプから好きな食事の傾向を知ることで、適切な量を心がけるきっかけとなることでしょう。

    遺伝的な疾患リスクの可能性を知り、食生活を見直す

    FTO遺伝子に特定の遺伝子型を持つ人は肥満になるリスクが高いことがわかっています

    2つ目は、遺伝的な疾患リスクの可能性を知り、食生活を見直すことです。

    肥満リスクには、FTO(脂肪と肥満関連)という遺伝子が関係しています。
    FTO遺伝子に特定の遺伝子型を持つ人は、肥満になるリスクが高い傾向があることが分かっています。(参考リンク4)
    食欲を増進するホルモンであるグレリンの分泌異常が起こることが多く、高カロリーな食事を好む上に、食べてもすぐにお腹が空くという状態になりやすくなります。
    グレリンの分泌を減らして肥満のリスクを回避するには、ランニングやトレーニングなどの運動をしたり、高タンパク質の食事をすることが必要であるとわかっています。(参考リンク5)

    糖尿病リスクには、ANK1(アンキリン1)遺伝子やNKX6-3遺伝子が関係しています。
    ANK1遺伝子およびNKX6-3遺伝子の特定の遺伝子型を持つ人は、2型糖尿病になるリスクが高い傾向があることが分かっています。(参考リンク6)
    糖尿病リスクを回避するには、血糖値を上げない食事が大切です。
    具体的には、炭水化や糖分の多いものを減らしたり、食べる順番を野菜から食べるなどの工夫をしたりすることです。
    また、摂取した糖質のエネルギーを運動によって消費することも大切です。

    BCL11B遺伝子に特定の遺伝子型を持つ人は、高血圧のリスクがあります

    高血圧リスクには、BCL11Bという遺伝子が関係しています。
    BCL11B遺伝子に特定の遺伝子型を持つ人は、食塩の過剰摂取による高血圧のリスクが高い傾向があることが分かっています。(参考リンク7)
    このため、食塩の摂取量を減らすことで血圧上昇を回避できる可能性があります。

    このように遺伝子検査から疾患リスクを知り、逆算して食品を選び食事をすることによって、病気の発症を回避できる可能性が高まります。
    最近では、カロリーや炭水化物、塩分などの量を注文表でわかるようにしているところも多く、自分に適した食材が選択しやすいようになってきています。

    今回は、遺伝子検査によって自分に合った食事が分かるのかについて解説しました。
    どんな食べ物がその人に合っているかは、遺伝子が関連しているため、健康な食生活を送るための参考基準にしていただければと思います。

    参考リンク

    【専門家が解説】運動能力の6割以上は「遺伝」?DNAに刻まれた「才能」とスポーツ適性

    最終更新日:2026.01.06

    あの子は運動神経が良いから
    スポーツの現場でよく聞く言葉ですが、その正体は親から引き継いだ「遺伝子」にあるかもしれません。
    最新の解析技術により、個々の身体的特性が明らかになり、最適な競技選択や効率的なトレーニング、さらには怪我の予防が可能になっています。

    運動能力と遺伝に関する衝撃の研究結果

    運動能力と遺伝に関する衝撃の研究結果

    運動能力と遺伝には深い関係があります。
    オランダのアムステルダム自由大学が行った4,488名の双子調査では、競技レベルの高さ(アスリートステータス)の個人差のうち、約66%が遺伝的要因によるものと推定されました。
    さらに、700組の二卵性双生児を対象とした研究により、人の3番・4番染色体上の特定領域が身体活動やフィットネスに強く関わっていることが証明されています(1)。

    タイプ別!パフォーマンスを左右する遺伝子

    タイプ別!パフォーマンスを左右する遺伝子

    具体的にどのような遺伝子が影響するのでしょうか。
    代表的なものは「瞬発力」に関わる「ACTN3」遺伝子です。この特定の型を持つ人は筋肉の収縮速度が速く、短距離走や格闘技に向きます。
    逆に、この型が弱い人は持久力に優れ、マラソン等に適性を示す傾向があります(2)。
    また、スタミナ(心肺持久力)には「ADRB2」や「PPARGC1A」が関与し、体内のエネルギー変換効率を左右します(3)。

    自分の「設計図」を知り、可能性を広げる

    自分の「設計図」を知り、可能性を広げる

    もちろん遺伝が全てではありませんが、自身の特性を知ることは、才能を最大限に引き出すための「羅針盤」になります。

    seeDNAの「DNAスコア」では、瞬発力、持久力の「運動能力」の遺伝的な傾向もわかります。
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    \運動能力の遺伝的な傾向がわかる/

    【参考文献】

    (1) Twin Research and Human Genetics, 2012, Feb.
    (2) International journal of sports medicine, 2011 Sep.
    (3) Journal of Sports Sciences, 2011 Nov.

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    seeDNA遺伝医療研究所医学博士 富金 起範 著者

    医学博士 富金 起範

    筑波大学、生体統御・分子情報医学修士/博士課程卒業
    2017年に国内初となる微量DNA解析技術(特許7121440)を用いた出生前DNA鑑定(特許7331325)を開発

    遺伝子検査とは、目的別に適切な検査方法を解説

    目的別に適切な遺伝子検査を解説します

    近年の遺伝子検査は、昔と比べて精度が上がり進歩してきているということもあり、様々な分野で活用されています。しかし、遺伝子検査というと病院で受けるイメージがあり、気になるけど「実際のところはよく分からない」という方が多いのではないでしょうか。そこで今回は、そもそも遺伝子検査とはどういうものなのか解説します。合わせて、目的別に適切な検査方法についてもご紹介します。

    遺伝子検査とは

    遺伝子検査とは、A(アデニン)・G(グアニン)・C(シトシン)・T(チミン)というDNA塩基が約30億個並んでいる場所を解析し、どのような順番で並んでいるかを調べる検査のことです。
    健康に関わる遺伝子は全ての人で基本的に100%一致するため、データベースに基づいた塩基配列と比較し、被験者の遺伝子にどのような違いがあるのかを調べます。遺伝子検査によって病気の診断や、病気のかかりやすさなどの体質を知ることができます。
    一例として、「CTGAGGT」という正常な配列の塩基に対して、「CTGTGGT」という配列は真ん中のAがTに置き換わっています。
    これを変異といい、遺伝子検査では変異の有無によって、病気の診断や疾患リスク、体質、才能の傾向を調べることができます。

    病院での遺伝子検査

    遺伝子検査で患者一人ひとりに最適な医療を行うオーダーメイド医療は実現されつつあります

    遺伝子検査と一概に言っても、病院で行われるものと、ネットなどで個人が直接申し込めるものとでは、検査の目的が異なります。
    病院での遺伝子検査は、基本的に病気の診断や治療のために行われます。たとえば、がん細胞の遺伝子の変異を調べることによって、がんの種類を特定したり、使用する抗がん剤を決めたりというように、治療の方向性を定めることができます。
    また、フェニルアラニン尿症のように、ひとつの遺伝子の変異が発病につながる単一遺伝子疾患が疑われるときには、遺伝子検査をして診断を確定することができます。
    薬の副作用の出やすさや効果の有無など、個人個人の薬への感受性を調べるのにも遺伝子検査は有効です。

    DTC遺伝子検査

    染色体検査

    これに対して、DTC(direct-to-consumer)遺伝子検査と呼ばれる通販などの遺伝子検査では、生活習慣病のリスクや太りやすさといった体質の傾向が、検査結果として示されます。
    遺伝子検査の結果をもとに生活習慣を改善することで、疾病予防につながることが期待されています。
    DTC遺伝子検査では、おもにSNP(スニップ)と呼ばれる個人間の遺伝情報の違いを解析します。人間のDNA配列は99.9%までが皆同じです。残り0.1%の違いが個人の差を生じさせており、そのなかで、一定の頻度で遺伝子配列の1個の塩基が別の塩基に置き換わっているものを、一塩基多型(SNP、スニップ)と呼びます。
    このSNPが、個人間の体質の違いや病気のかかりやすさに関わっていることが近年わかってきました。DTC遺伝子検査は、SNPを解析し、研究論文などの統計データをもとに、確率として病気の罹患リスクや体質の傾向のデータを提供するものです。
    多くの病気は複数の遺伝子が複雑に関係し合うことによって発症するものであり、いまだ解明されていない部分も多いので、今後の研究によってはDTC遺伝子検査の結果が変わってくる可能性もあります。

    染色体検査との違い

    一方で染色体検査は、塩基の並び順を調べる遺伝子検査とは異なり、DNA塩基の塊である染色体の数や形を調べる検査です。
    染色体は、DNA塩基を含んだ遺伝子が折りたたまれた構造物です。通常は44本の常染色体と2本の性染色体がそれぞれペアで存在します。

    染色体の異常には、数的な異常と形による構造的な異常があります。
    例えば染色体の数的な異常として、21番目の染色体が3本ある場合を21トリソミーといい、ダウン症候群が引き起こされます。
    また形や構造の異常としては、別の部分にくっついてしまう転座、一部が失われている欠失などがあります。
    染色体検査を行う目的としては、がんや白血病の診断、先天性疾患の診断、出生前に胎児の染色体異常を調べるNIPT(新型出生前診断)などがあります。

    このように遺伝子検査ではDNAの塩基配列、染色体検査では染色体の数や構造と、調べている部分や目的が異なります。

    目的別の検査方法

    遺伝子検査の現在

    遺伝子検査について、検査の種類や染色体検査との違いについて説明してきましたが、どんな目的があるのかによって、それぞれ適切な検査方法が異なります。そこで、目的別に適切な検査方法をご紹介します。

    ①本当の親か確認したい場合の遺伝子検査

    本当に自分の親かどうか不安で確認したいという方は、次世代DNA鑑定法で血縁関係を調べることができます。人間は誰しも父親と母親から半分ずつDNA情報を受け継いでいて、その情報は生涯変わることはないため、正確な結果を得ることが可能です。

    親子DNA鑑定(父子・母子)について

    ②生まれる前に自分の子かどうか確認したい場合の遺伝子検査

    妻の妊娠中に「本当に自分の子かどうかわからない」と不安なのでDNA鑑定をして親子関係を確認したいというお父様には、「出生前親子DNA鑑定」がおすすめです。
    このDNA鑑定は妊娠中のお母様の血液と擬父の検体(基本的には口腔上皮)が必要なため、お母さまの協力も必要となります。

    出生前親子DNA鑑定について

    ③早く赤ちゃんの性別が知りたい場合の遺伝子検査

    妊娠中にできるだけ早く赤ちゃんの性別が知りたいという方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。一般的な性別判定では、産婦人科のエコー検査で確認することがほとんどですが、この場合の性別判定時期は妊娠16週ごろです。もっと早く赤ちゃんの性別が知りたいという方にとっておすすめなのが、妊娠7週から鑑定が可能な「次世代 胎児性別鑑定」です。

    次世代 胎児性別鑑定

    ④本当の兄弟/姉妹か確認したい場合の遺伝子検査

    本当の兄弟/姉妹かどうか知りたいという方は、次世代DNA型鑑定法によって正確に調べることができます。日常生活で感じてしまう違和感を払拭したい、本当のことが知りたいという方は、受けてみてはいかがでしょうか。血縁DNA鑑定にはさまざまなケースがあるので、検査機関に問い合わせてみるのがおすすめです。

    血縁DNA鑑定

    ⑤ペットや動物の血縁関係を知りたい場合の遺伝子検査

    飼っているペットや動物の血縁関係を知りたい、血統書が必要という場合には、動物の親子DNA鑑定を受けましょう。犬や馬のような多くの哺乳類動物は、人間と同様にDNAプロファイルを用いた親子DNA鑑定が可能です。人間と同じ鑑定法のため、正確性も保証しておりご安心いただけます。

    動物の親子DNA鑑定

    まとめ

    今回は、遺伝子検査について詳しく解説しました。よく耳にするものの、実はよく知らなかったという方も多くいらっしゃったのではないでしょうか。遺伝子検査の種類や検査方法について理解することで、実際にご自身がDNA鑑定・遺伝子検査を受ける際の参考にしていただければと思います。

    関連記事
    遺伝子検査の有効性とDNA型鑑定との違い
    遺伝子検査をしてみましょう

    不妊と進む晩婚化、遺伝子相性検査で解消する「焦り」とは

    世界的な社会問題となっている不妊症

    世界的な社会問題となっている不妊症は遺伝子検査で焦りを解消

    2022年4月から不妊治療に公的医療保険を適用する方針を政府が発表しました。今や不妊症は日本だけでなく、世界的な社会問題となっています。

    イタリア医療遺伝学研究所のMAGI’S LABのジュリア・ゲリ博士らの文献によると、妊娠を望むカップルの8~12%が不妊に悩まされており、そのうち約30%が特発性不妊症(原因不明の不妊症)と診断されています。
    残りの約70%の原因はさまざまですが、遺伝子的要因が含まれていることが近年明らかとなってきています。

    それらの原因の背景には、結婚の晩婚化があります。
    日本における令和元年の平均初婚年齢は、男性31.2歳、女性29.6歳となっており、これからさらに上昇していくことが予測されています。
    男女ともに加齢によって卵子や精子の質が低下し、自然妊娠が難しくなることは広く知られています。
    特に女性は高齢出産に伴う胎児の染色体異常の増加や母体への大きな負担など、様々なリスクが生じます。

    晩婚に対する焦り

    遺伝子検査でパートナーとの相性を知る

    「相手には慎重にならなければならないけど焦ってしまう・・・」
    「晩婚といわれる年齢だけど、子供が欲しい・・・」
    そのような思いから女性は、平均初婚年齢を過ぎると結婚に焦りを感じてしまう人が多いのが現状です。

    結婚相談総合情報サイトのpromarryによると、焦りを感じて結婚した方の約50%が「結婚を後悔したことがある」と回答しています。
    元々赤の他人である男女の価値観を擦り合わせるには長い期間が必要であり、結婚や出産を急いでしまったために価値観や性格の不一致を感じて後悔することが少なくありません。

    「DNAマッチング」サービス、近日公開予定

    遺伝子検査サービス「DNAマッチング」、近日公開予定

    そこで弊社の遺伝子検査サービス「DNAマッチング」は、1,525カ所のDNA領域を検査することで、パートナーとの遺伝的マッチング度を科学的に評価することができます。
    また、「いつか生まれる子供のために」をコンセプトに、才能や能力などの優れた遺伝子を子供に残せる確率や、遺伝疾患のリスク等についても、しっかりと確認することができるサービスです。 また弊社の遺伝子検査は国内の自社ラボで鑑定を行うため、最安・最速で鑑定結果を報告することが可能です。

    結婚や出産は一生に関わる重大なイベントです。パートナーとの関係や将来授かりたいと願っている子供のことでお悩みの方は、ぜひ「DNAマッチング」をお試しください。(近日公開予定のサービスです)

    DNAスコアとDNAマッチング

    「優性遺伝」と「劣性遺伝」

    遺伝子の「優性遺伝」と「劣性遺伝」

    遺伝の基本的な考え方に、「優性遺伝」と「劣性遺伝」という2つがあります。
    ある病気が優性遺伝である場合、その病気に関係する遺伝子を持っていると、その病気を発症することになります。
    父親か母親のどちらかがその病気である場合、子供が同じ病気になる可能性は1/2になります。

    劣性遺伝の場合はもう少し複雑です。その遺伝子を持っているだけではその病気を発症しません。
    この「遺伝子を持っていて病気を発症していない」状態の人のことを、その病気遺伝子の「保因者」といいます。
    問題なのはあるカップルが2人とも保因者同士である場合に、子供にその病気が発症する可能性が高まることです。その確率は1/4となります。
    そのため同じ遺伝子を持っている可能性が高い、いとこ同士などの親族間での結婚の場合には、このケースによる病気が発症しやすくなるといえます。

    遺伝が関係する病気の種類は非常にたくさんあり、それぞれについて逐一リスクを検討していくと、膨大な手間と時間がかかってしまいます。
    そこで必要になるのが、病気のリスクを総合的に判断できるわかりやすい指標であり、その指標としてもっとも有用なのが遺伝的な病気の可能性を一度に数多く調べることができる「遺伝子検査」です。

    DNAスコアとDNAマッチング

    DNAスコア

    弊社では業界最大数となる1,528か所の遺伝子を検査することで、DNA領域に関わる疾患リスク等を具体的な数値で確認できる「DNAスコア」というサービスを開始する予定です。
    さらにこのDNAスコアをパートナー同士で共有することによって、生まれてくる子供の健康状態を推測することができる「DNAマッチング」も開始予定です。

    自身とパートナーとのDNAマッチングで遺伝子的な相性についていち早く確認し、遺伝的な病気が子孫に伝わる可能性を把握することで、二人の明るい将来設計に役立ててみてはいかがでしょうか。

    「DNA鑑定」と「遺伝子検査」の違いとメリット・デメリットをご紹介!

    「DNA鑑定」と「遺伝子検査」の違いとメリット・デメリットをご紹介!

    「DNA鑑定」と「遺伝子検査」の違い

    「自分のDNAを調べる」という言葉が、巷にも大きく広がっている昨今ですが、DNAの検査は厳密にいうと以下の2種類に分類されます。

    DNA鑑定

    すべての人はDNAの情報を両親から半分ずつ受け継ぎ、生涯変わることはありません。
    このDNA情報による個人識別を利用することで、親子の血縁関係の確認や、犯人・浮気調査などの個人特定する検査を一般的にDNA鑑定といいます。

    遺伝子検査

    遺伝子とは遺伝情報を持っているDNAの領域を指し、遺伝情報を解析することで病気のリスク、体質、備わった才能などを調べる検査を一般的に遺伝子検査といいます。

    これらのDNA鑑定や遺伝子検査に興味はあっても、受けるかどうか迷われる方も多いのではないでしょうか。
    今回はそういった方に向けて、それぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。

    DNA鑑定のメリット・デメリット

    DNA鑑定のメリット・デメリット

    DNA鑑定のメリット

    DNA鑑定のメリットは、血縁関係の確認や個人特定においてほぼ100%に近い確率の結果がわかります。

    親子鑑定を例に挙げると、DNA鑑定によって血のつながった実の親子かハッキリすることができます。
    一生の悩みや不安を短期間で解消するきっかけにもなり、さらに結果を踏まえて認知調停や養育費請求、遺産相続などの法的な手続きをする可能性にもつながります。

    DNA鑑定のデメリット

    DNA鑑定のデメリットは、「必ずしも期待する結果が出るわけはない」ということです。
    DNA鑑定は純粋にDNAの一致・不一致で判定されるため、本人にとって受け入れがたい辛い結果となる可能性があります。
    事前にその覚悟を持ったうえで、DNA鑑定にのぞむことをお勧めいたします。

    遺伝子検査のメリット・デメリット

    遺伝子検査のメリット・デメリット

    次に遺伝子検査ですが、DNA鑑定とは異なり、必ずしも正確な結果を示すものとはいえないのが現状です。
    遺伝子については未解明である部分も多く、さらに検査会社によって解析する遺伝子の数や場所が異なるため、サービスによって結果が異なる場合もあります。
    また、病気のリスクについては遺伝子だけでなく、生活習慣などの環境要因が大きくかかわっているため、遺伝子の情報だけで判断することは難しいものになります。
    そのため、あくまで「発症リスクが高い可能性がある」という目安になります。

    しかし、それが逆にメリットになります。

    遺伝子検査のメリット

    遺伝要因だけでなく、環境要因の影響が大きいということは、遺伝子検査をきっかけに生活習慣の改善に生かすことができます。
    また、診察を受ける機会にもなり、病気の早期発見につながる可能性もあります。 その他にも自分の体質や備わっている能力を把握することで、職業やスポーツ、趣味の選択がしやすくなります。

    遺伝子検査のデメリット

    遺伝子検査のデメリットは、疾患リスクを家族やパートナーと共有してしまう可能性があることです。
    すなわち、遺伝子は受け継がれていくため、遺伝情報が家族やパートナーとの絆に影響を与える可能性があります。

    最後に

    今回は自分のDNAを調べることに関して迷っているという方に向けて、DNA鑑定や遺伝子検査のメリットとデメリットを紹介しました。
    どちらにも共通して言えることは、今ではなく未来を見据えて行動することではないでしょうか?

    seeDNAは国際認証ISO9001を取得した信頼のDNA鑑定機関です。

    DNA鑑定の歴史と次世代のDNA解析方法について解説

    人のDNA解析計画(ヒトケノム計画)

    2003年4月、「ヒトゲノム計画」が完了しました。 ヒトゲノム計画とは、1990年にアメリカのエネルギー省と厚生省によって立ち上げられたヒトゲノム(人間の遺伝子情報)の全塩基配列を解析するプロジェクトのことです。
    プロジェクトで得られたデータはヒトゲノムの塩基配列の見本となっていますが、13年という長い年月と約10億ドルの費用が費やされました。

    DNA鑑定の歴史を解説!パーソナルコンピューターが生み出した進化について

    このようにDNAのデータ解析には、膨大な計算処理のため多くの時間を要するため、コンピューター技術の発展が必要不可欠となります。
    以前『DNAの暗号解読の歴史』というタイトルで、ワトソンとクリックの暗号発見から、ニーレンバーグとオチェアの暗号競争の歴史までお話しました。
    今回はその続きとして、パーソナルコンピューターが生まれることで急激に進化したDNA鑑定の歴史についてお話します。

    古い解析方法

    ヒトゲノム計画では、サンガー法というDNAの配列を決めるシークエンス方法が採用されていました。 サンガー法は、イギリスのフレデリック・サンガーによって1977年に発表されて以降、改良を加えながら進化した方法です。 一度に小さなDNA断片しか読み取れず、最後に読み取ったDNAを組み合わせていくため多くの時間を要しましたが、2005年頃より登場した次世代シークエンサーは、断片化した大量のDNAを同時に処理することにより高速の解読が可能となりました。

    次世代DNA解析方法

    次世代シークエンサーは、現在もなお広く使用されている方法で、サンガー法と比べて一日当たり約15,000倍ものデータを検出することができます。 また、大量のデータを検出できたとしても、それだけのデータを解析するには、コンピューターの性能が重要です。 ヒトゲノム計画が完了した2003年当時のコンピューターと現在のコンピューターの大きな違いは、「処理速度とストレージ容量」です。 コンピューターの処理速度の向上により、サンガー法では何年もかかっていたDNA解析を次世代シークエンサーではわずか数日で完了できるようになりました。 さらにストレージ容量の増加により、ゲノム解読で得られたテラバイト単位(1テラバイト=1000ギガバイト)の情報を保存できるようになりました。

    DNAにデータを保存する

    DNAにデータを保存する!?

    次世代シークエンサーが主流の今、DNA鑑定の発展は、コンピューターの処理速度とストレージ容量に依存していると言っても過言ではありません。 そしてストレージ容量に関しては、DNAにデータを保存するという画期的な方法が注目されており、Microsoftをはじめとする一部の企業で開発が進められています。 DNAストレージと呼ばれ、DNAわずか1gで215ペタバイト(1ペタバイト=100万ギガバイト)ものデータを何千年も保存することができ、データ保存の未来を変える可能があると言われています。

    このように、DNA鑑定とコンピューター技術は切っても切り離せない関係にあり、この20年の歴史でDNA鑑定の精度やスピードは急激に進化しました。 現在安価で高度なDNA鑑定が受けられるのも、コンピューター技術の発展のたまものと言えます。

    コンピューター技術の発展がDNA鑑定の発展を支えてきたように、DNAそのものがDNA鑑定の発展を支えるという新しい時代が到来するのかもしれません。

    参考資料

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