次世代シークエンサー

DNA鑑定の歴史と次世代のDNA解析方法について解説

人のDNA解析計画(ヒトケノム計画)

2003年4月、「ヒトゲノム計画」が完了しました。 ヒトゲノム計画とは、1990年にアメリカのエネルギー省と厚生省によって立ち上げられたヒトゲノム(人間の遺伝子情報)の全塩基配列を解析するプロジェクトのことです。
プロジェクトで得られたデータはヒトゲノムの塩基配列の見本となっていますが、13年という長い年月と約10億ドルの費用が費やされました。

DNA鑑定の歴史を解説!パーソナルコンピューターが生み出した進化について

このようにDNAのデータ解析には、膨大な計算処理のため多くの時間を要するため、コンピューター技術の発展が必要不可欠となります。
以前『DNAの暗号解読の歴史』というタイトルで、ワトソンとクリックの暗号発見から、ニーレンバーグとオチェアの暗号競争の歴史までお話しました。
今回はその続きとして、パーソナルコンピューターが生まれることで急激に進化したDNA鑑定の歴史についてお話します。

古い解析方法

ヒトゲノム計画では、サンガー法というDNAの配列を決めるシークエンス方法が採用されていました。 サンガー法は、イギリスのフレデリック・サンガーによって1977年に発表されて以降、改良を加えながら進化した方法です。 一度に小さなDNA断片しか読み取れず、最後に読み取ったDNAを組み合わせていくため多くの時間を要しましたが、2005年頃より登場した次世代シークエンサーは、断片化した大量のDNAを同時に処理することにより高速の解読が可能となりました。

次世代DNA解析方法

次世代シークエンサーは、現在もなお広く使用されている方法で、サンガー法と比べて一日当たり約15,000倍ものデータを検出することができます。 また、大量のデータを検出できたとしても、それだけのデータを解析するには、コンピューターの性能が重要です。 ヒトゲノム計画が完了した2003年当時のコンピューターと現在のコンピューターの大きな違いは、「処理速度とストレージ容量」です。 コンピューターの処理速度の向上により、サンガー法では何年もかかっていたDNA解析を次世代シークエンサーではわずか数日で完了できるようになりました。 さらにストレージ容量の増加により、ゲノム解読で得られたテラバイト単位(1テラバイト=1000ギガバイト)の情報を保存できるようになりました。

DNAにデータを保存する

DNAにデータを保存する!?

次世代シークエンサーが主流の今、DNA鑑定の発展は、コンピューターの処理速度とストレージ容量に依存していると言っても過言ではありません。 そしてストレージ容量に関しては、DNAにデータを保存するという画期的な方法が注目されており、Microsoftをはじめとする一部の企業で開発が進められています。 DNAストレージと呼ばれ、DNAわずか1gで215ペタバイト(1ペタバイト=100万ギガバイト)ものデータを何千年も保存することができ、データ保存の未来を変える可能があると言われています。

このように、DNA鑑定とコンピューター技術は切っても切り離せない関係にあり、この20年の歴史でDNA鑑定の精度やスピードは急激に進化しました。 現在安価で高度なDNA鑑定が受けられるのも、コンピューター技術の発展のたまものと言えます。

コンピューター技術の発展がDNA鑑定の発展を支えてきたように、DNAそのものがDNA鑑定の発展を支えるという新しい時代が到来するのかもしれません。

参考資料

恐竜のDNA解析で進化の過程が明らかに!DNA解析の最先端技術とは

恐竜の子孫は鳥類であるという説の裏付け

DNA解析で恐竜は鳥類の祖先であると判明

現在、恐竜の子孫は鳥類であるという説が有力です。
以前より恐竜と鳥類の共通点は多く判明していましたが、それを裏付ける証拠がありませんでした。
しかし、近年の発掘調査により恐竜が絶滅したとされる白亜紀(約6600万年前)の地層から相次いで羽毛を生やした恐竜の化石が発見され、当説が確実となりました。
当説の裏付けに一役貢献したのがDNA解析です。

東北大学大学院生命科学研究科の田村宏治教授らの研究グループは、鳥類に「鳥らしさ」をもたらすDNA配列に着目し、現存する48種類の鳥から鳥類のみに特有のゲノム配列を同定しました。
その結果、99%が遺伝子として意味を持たない配列であり、その多くがエンハンサー(遺伝子の発現制御を担うDNA配列)であることをつきとめました。
さらなる解析により、飛翔に関わる遺伝子が生物間で共通して存在するものの、鳥類のみ風切羽や尾羽で発現していることが判明しました。

次世代DNAシーケンサー

恐竜の進化に伴うDNAの変化

当研究はSpringer Nature (UK)発行の online 科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されており、恐竜の進化に伴うDNAの変化を裏付けています。
この研究を促進させたのは言うまでもなく次世代DNAシーケンサーです。

従来までのキャピラリー型と比べ、1/100のコストで一度に10億(ギガ)塩基を解読できる優れものです。
弊社では当機器を3台導入し、SNP(一塩基多型)を用いた独自の手法を開発することで迅速かつ高精度な出生前血液DNA型鑑定を可能にしました。
DNA型鑑定は、日々、DNA分析の最先端の技術を研究、応用している我々seeDNAにお任せください。

出生前DNA型鑑定

NGS(次世代シーケンサー)とは?DNA解析に活躍する機器をご紹介

NGS(Next Generation Sequencer:次世代シーケンサー)とは

DNA鑑定に用いるNGS:次世代シーケンサー

seeDNAで鑑定に用いているNGS(Next Generation Sequencer:次世代シーケンサー)とはいったいどのようなものなのでしょうか?
そもそも「シーケンサー」という単語を初めて聞いたという方もいらっしゃるかと思います。
シーケンサーはDNAを構成するA、T、G、Cの塩基配列を読み解く機械です。

これまでのシーケンサーは多くても一度に約100サンプル、塩基の長さは600塩基対程度を解析するものでしたが、次世代機であるNGSは一度に数百万以上のサンプルを解析することができます。

ヒトゲノムが約30億塩基対と考えると前世代のシーケンサーでは50,000回以上の運用が必要なのに対してNGSは1回の運用でヒトゲノムを網羅できる程の性能を有しています。
出生前親子鑑定では母親の血液に存在する微量の胎児DNAを解析する必要がありますが、NGSの強力な解析能力がそれを可能にしています。

親子鑑定ではゲノムをすべて比較する必要はなく、特定のDNA領域を複数カ所比較します

また親子鑑定ではゲノムをすべて比較する必要はなく、特定のDNA領域を複数カ所比較します。

NGSを用いることで、1度に目的のDNA領域を繰り返し解析することが可能になり、配列の読み間違えを防ぎ、非常に高い精度の解析を行うことができます。


ワトソンとクリックによりDNAの構造が解明されたのが65年前、前世代シーケンサーの技術が開発されたのが約40年前、そして約10年前に登場したNGS技術は改良を繰り返し、現在も進歩を続けています。
弊社も常に最新の技術・知識を取り入れ、正確かつ迅速な鑑定結果をご提供できるよう取り組んで参ります。

電話で無料相談0120-919-097 メール・お問い合わせ
各検査の費用と期間 メール/Webからお問い合わせ